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【レポート】日米アニメコミックビジネスの今

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はじめに

こんにちわ、胆石クラッシャー(@ev20405)です。

9/30に開催された「日米アニメコミックビジネスの今」に参加してきたので、レポート記事を書きたいと思います。かなり具体的な数字も知ることができて、日本のマンガとアニメがアメリカにおいてどういう立ち位置なのか知ることができました。

目次

・世界における日本アニメ(北米の話が中心)
・世界における日本MANGA(北米の話が中心)
・アニメとMANGAこれからどーなる?

世界における日本アニメ(北米の話が中心)

◾️国内外でアニメの市場規模は2兆円(グッズを含む)

テレビアニメタイトル数は右肩上がり、98年ごろから深夜アニメの影響で一気に増える。バブル崩壊で一時鈍るが、その後増え続ける

◾️海外における日本アニメ市場の推移

グッズを含んだアニメ産業市場の35%は海外市場(日本動画協会「アニメ産業レポート」より)。2012年で最低になり(海賊版の影響が大きいと考えられる)、そこから急反転。

2000年代後半で1本数十万だったライセンス料が、買い付け高騰が起こって今では1本数百万になってきた。ただし、海外で萌え、美少女、日常はあまりウケない傾向にある

◾️海外の日本アニメ人気には波がある

第一次日本アニメブーム 1970〜80年

・グレンダイザー、聖闘士星矢アルプスの少女ハイジ
・ヨーロッパ中心、日本による米国から下請け

第二次日本アニメブーム 1990代末〜2005年

ポケモンドラゴンボールセーラームーン
・北米が中心、北米→世界へ
ポケモンのグッズが爆発的に売れた

第三次日本アニメブーム 2012年〜現在

・「SAO」「君の名は」
・世界同時多発的、北米・中国・アジア、ヨーロッパはあまり当たらず
・インターネットで世界同時多発的に見られるようになった

◾️米国市場での成長(1990年以前)

マニアックな市場のみでカルト的に人気のみ存在。その大半は米国向けに大幅にアレンジされた。例:ガッチャマンマッハGOGOGOマクロス

◾️米国市場での成長(2000年前後)

1998ポケモンの大ヒットで状況が変わる。日本アニメのニーズがあることが表面化し、デジモン遊戯王が米国進出。

実はポケモンが大ヒットする前に、パワーレンジャー戦隊シリーズセーラームーンドラゴンボールアメリカに進出していた。

◾️米国市場での成長(2000年前後、ポケモン以降)

CATVの成長→日本アニメの露出度アップ
マニア世代が成長し、日本アニメがクールであるという空気が作られる

◾️米国市場での成長(2000年代半ば)

ヒット作が多様化、輸出量が増大
→多種多様なマーケットに異なった内容の作品を提供

・4大ネットワークに進出
・番組販売価格がピークに
・一方劇場アニメは苦戦
・視聴者層の低年齢化、女性ファンの急増
・日米合作も活発に
例:アニマトリックスバットマンゴッサムナイト、スーパーナチュラル、スターシップトゥルーパーズ・・・その他たくさん

 

 

◾️2006年に起こったこと

日本アニメのグローバルビジネスの崩壊、各地域のトップ企業が撤退。海賊版の蔓延が大きいのでは?と考えられている。

日本アニメ関連事業の売り上げ減少。それとともに2000年代に活躍した米国のアニメ配給会社はほとんど撤退。FUNImationは現在まで続く老舗の業界1位だが、ソニー・ピクチャーズに買収され、なんとか生き残っている。

◾️2012年に起こったこと

正規同時配信が普及したことで、海賊版の影響が一気に下がった。また、日本と同時配信を実現した(日本の配信普及と衛星放送普及も追い風に)

第三次日本アニメブームが起きる

視聴者数が伸び、配信権が高騰、海外企業による日本アニメの制作出資。元々日本アニメは流通面でハンディが大きかったが、ブレイクスルーが起きた。

上記に伴い、動画配信の視聴者が急増、ファンの拡大、海外の日本アニメイベントの動員の増加、海外で日本コンテンツの実写映画、テレビドラマ企画増加。

ちなみに、東映アニメーションの売り上げ半分近くが海外になっている。2012年ごろから海外売り上げ比率が上がっている。


◾️米国の日本アニメのビデオソフトと配信の市場の推移

配信は伸びつつも、パッケージも横ばいでキープしている、合計金額は最高へ

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◾️ネットフリックスの戦略

・人気ジャンルとしてのアニメというスタンス
・一般層に人気でかつコアな内容が基本(アクション、SF、ファンタジー、バイオレンス、青春)
・ネットフリックスのアニメーションはファミリーキッズ、アダルトアニメーション、日本アニメの3部門から構成されている
・ネットフリックスは製作出資は行わず、配信ライセンスのみの獲得か製作委員会での出資が基本

◾️クランチロールの戦略

海賊版アニメのプラットフォームから正規配信へシフトしたサービス
・成功モデルの横展開(特定ジャンルの専門配信、ファンコミュニティを重視した配信)とライブビジネスへの展開(クランチロールEXPO)を進めている
・オリジナル作品製作、東京とカリフォルニア・バーバンクにスタジオ設立
・2018年夏に親会社がAT&T/ワーナーメディアに
・日本の監督、日本の制作スタジオの新作の話もあったが、たち消え 

世界における日本のマンガ(北米の話が中心)

・世界のコミックス市場は大きく4つ、日本、東アジア、ヨーロッパ、北米
・日本と東アジアが分かれているのは、日本が大きすぎるから
・世界における日本産マンガの売り上げシェアは38%と言われている。ちなみに、ゲームは20%、アニメは10%程度
 

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◾️MANGAの北米での売り上げ推移

・80年代で日本MANGAが本格参入、00年代で日本MANGAがヒットし始める

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◾️日本とアメリカの市場規模比較

・市場全体を見ると、アメリカのMANGA市場はゲームやアニメ人気に牽引される市場で、ゲームやアニメの関連グッズとしてMANGAが売れている。
アメリカのゲーム市場や日本の約1.8倍だが、コミックス市場は日本の約4分の1。
・「ウォーキング・デッド」は映像から人気がでて、コミックに反映された初めての作品
The Walking Dead #1

The Walking Dead #1

 

 

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◾️日本MANGAの北米での人気タイトルの推移と主要な出来事まとめ

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ちなみに、次に来るのは「僕のヒーローアカデミア」ではないか?と言われている。
僕のヒーローアカデミア 1 (ジャンプコミックス)

僕のヒーローアカデミア 1 (ジャンプコミックス)

 

 

 
リーマンショックで日本漫画フレンドリーだった書店チェーン「ボーダーズ」倒産したことで、売り上げが3分の1まで低下
・アニメの売り上げ推移と近いグラフを描いている、アニメが落ちてMANGAが落ちた可能性もある。
AKIRA攻殻がクールだと言われていた時代は、実は全然儲かってなかった
・90年代は青年向け作品に注力していた。アメリカのコミックス層のメインは男性20〜40代、ただし現状は青年は売れなくなってきている
アメリカでは10代中〜20代前半で日本MANGAを読んでいると言われている(NARUTO、ヒロアカ等)、それ以降はマンガを読むこと自体を卒業してしまう
 
◾️米国市場におけるアメコミとMANGA売り上げ
アメコミはDCとマーベルのシェアが減ってきている、元は90%以上だったが、今は70%台に。全盛期では45%程度だった日本MANGAシェアは現在8%程度に。
 

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今後、日本マンガが取りうる戦略としては大きく2つしかない
・アニメやゲームのメジャーコンテンツに寄っていく
・ニッチな海外向けコミックスを売っていく
 

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現在、アメリカでのMANGA売り上げは日本のマンガ売り上げの約2%しかない。

 

◾️現在のアメリカ市場の概要

電子書籍が伸びている(見えないところで自費出版が盛り上がっている)
②販路別売り上げ割合はいまだにコミック専門店が半分以上
③ゲーム関連作品が以前強い
・日本のMANGA出版社がゲーム制作に乗り出す動きが加速するのでは?
クランチロールのユーザーの90%、54%がハードコアゲーマーというアンケート結果があり、アメリカ人は週10〜20時間ゲームしている人が多い
ポケモンのマンガの作者はアメリカのメジャー新聞の4コマを描いていた
アメリカではMANGAファンとアニメファンは住み分けがされている
 
ライトノベルが盛り上がりつつある
・SAO、Overlord、私、能力は平均値でって言ったよね!、スライム倒して300年、俺ガイル等
・MANGA読者とラノベ読者の層はかなり重なっている
・MANGAやANIMEがきっかけでラノベ読者になる流れ
・MANGA読者がラノベ読者になることはあっても、MANGA読者でない人がラノベ読者にはなりにくい
・現在の人気作品の傾向は異世界モノ
ラノベのタイトル、英語ではこうなってます
 

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やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 (ガガガ文庫)

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 (ガガガ文庫)

 

 

アメリカ独自作品の製作が増えてきた、特に他メディアとの連動が顕著

RWBY、Manga Classicsシリーズ、Interview with the vampire、Homestruck
・manga clssicsは古典やIPを日本マンガっぽい絵柄でコミカライズするレーベル
あまり売れていないが、図書館向けなので問題ない、アメリカでは図書館ニーズがすごく多いため、十分売り上げがたつ
・日本のマンガ家さんをマーベルやDCがお願いされる流れもある
ヤングアダルト向けの小説をコミカライズしたものがヒットした。日本のマンガ出版社が海外の小説や古典をコミカライズするのはアリな気がする
 

⑥作品の多様性が増した

古典(ベルバラ、キャプテンハーロック)やコミックエッセイ(レズ風俗、人生がときめくかたづけの魔法)も売れるようになった。
 
人生がときめく片づけの魔法

人生がときめく片づけの魔法

 

 

さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ

さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ

 

 

これからどーなる?(アメリカの出版社デンパのエド参戦)

◾️今後のアニメはどうなる?

・数土さん
海外発の日本っぽいアニメはかなり広がってきているので、その流れが加速するのでは?日本っぽいアニメに、アメリカ独自の文化等をブレンドしているドラゴンプリンス、キャッスルヴァニア等。今後は日本人がそういった作品にコミットしていけるかが重要なのでは?
 

◾️今後のMANGAはどうなる?

・椎名さん
市場自体はあまり広がらないのでは?と思っている。コミックスというメディア自体の市場がそもそも小さいので、社会的文化的地位がアメリカでは低い、日本が異常である。
 
アメリカが日本並みに上がって来るとはとても思えない。結局、ゲーム系コミカライズか作家性の強い作品で攻めるしかないのでは?
 
・堺さん
アメコミもコミックスではなく、映画やドラマでマネタイズしている。アメリカでMANGAは卒業すると思われているが、その現状を変えることができれば、いけるのでは。
 
あまり変わらないと思っている。リーマンショック以降、出版社も保守的になってきている。ただし、中年になってもアメコミやゲームをするのが普通になってきている流れはある。
 
今までマンガに注目していなかった出版社がマンガに取り組む流れ(例:弟の夫)もあるので、少しずつ環境が変わって来るのでは?
 

◾️デジタル出版は今後どうなる?

デジタル方向にいくのは間違いない。今までマーケティングをきちんとされてなかったので、ちゃんとマーケティングをして売っていけば跳ねる可能性はある

◾️Q&A

Q.海外のマンガアニメのメインユーザーは?
A.男性が多い。ほとんどがティーンエイジャー。
 
Q.海外の電子書籍と紙の市場規模はどれくらい?
A.コミックスは1億ドル
 
Q.日本マンガを海外に出す場合、右読みを左読みに変換してから出した方がいいのか?
A.昔は変換してやっていたが、今は無理やり右読みでやっていることが多い。大きなハードルであることに変わりはない。
 
マンガファン以外に読んでもらおうと思うと、左読みが有利(チーズスイートホームは左読みでヒットした)要は誰向けにマンガをだすかで決めた方がいい
 
Q.スポーツ漫画がまったくヒットしてないのはなぜ?
A.スラダンもまったく売れなかった。テニプリやハイキューはボチボチ売れてる(ユーザーは女子で、スポーツ自体に興味はない)部活文化への理解がないのでは?スポーツはアメリカNO1的な考えがある?
 
アメリカでスポーツ映画はヒットするが、スポーツドラマのヒットはない。みんなスポーツチームに思い入れがあり、スポーツの創作作品にあまり興味がない?

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