映画ビジネス研究所

映画についてビジネスの観点から考察するブログ

『HiGH&LOW THE MOVIE』と『RE:BORN』を観て日本発アクション映画の未来を考えた話

スポンサードリンク

f:id:creppy:20170910222756j:plain

はじめに

こんにちわ、胆石クラッシャー(@ev20405)です。

私は年100本以上アクション映画を観るほどアクション映画が大好きです。アクションはどうしても海外映画の方がクオリティが高いことが多いので、観るのは海外作品が多いです。

しかし、最近日本のアクション映画を2本観て、その日本映画離れしたアクションに衝撃を受けました。その作品は『HiGH&LOW THE MOVIE』『RE:BORN』です。

この2本は、海外に比べて資金や環境で劣る日本のアクション映画が、今後どういう方向で進んでいくべきかという問いに対して、1つの答えを提示してくれました。

今回は日本発アクション映画の未来について、書いていきます。

食わず嫌いしていたオタクども『HiGH&LOW THE MOVIE』の圧倒的クオリティに震えろ

f:id:creppy:20170910222809j:plain

そもそも『HiGH&LOW THE MOVIE』とは、EXILE TRIBEEXILEをはじめとした同グループの関連アーティストの総称)の総合エンタテインメントプロジェクト『HiGH&LOW』のドラマコンテンツ『HiGH&LOW〜THE STORY OF S.W.O.R.D.〜』の劇場版です。

どうせEXILEファンがキャーキャー喜ぶようなヌルい映画なんでしょ?と思ったそこのアナタ。これを読んでください。

togetter.com

これは、1人のオタクが『HiGH&LOW』にハマるまでの軌跡をまとめたもので、『HiGH&LOW』(以下ハイロー)の魅力が120%語られています。 ここで、ハイローの魅力を3つの要素にまとめて説明していきます。

特徴①アクションのクオリティが高い

ハイローを語る上で外せないのは、日本映画離れしたアクションのクオリティです。

こちらの映像をご覧ください。

youtu.be

youtu.be

youtu.be

そう、エグザイルのメンバーはダンスが上手いので、とにかく運動神経がいい!そしてとにかくストイック!

そんな彼らが『るろうに剣心』ではアクションコーディネーターをつとめ、ドニー・イェンとも一緒に働いてきたアクション監督大内貴仁さんと作り上げたアクション、そりゃあイイに決まってる。

劇中では様々なチームやキャラが登場するんですが、チームやキャラごとにバトルスタイルが使い分けられているのもポイント!だから飽きない!パルクールやアクロバティックなアクションから、パンチやキックの正統派ケンカスタイル、タックルを使うMMAスタイル等、アクションに飽きない工夫がされています。

また『HiGH&LOW THE MOVIE』では100対500という途方も無い人数の集団戦があったり…(より迫力をだすため、実際に参加したのは1000人笑)

f:id:creppy:20170910222823j:plain

『HiGH&LOW THE MOVIE2 END OF SKY』では、伝説のドラマ『西部警察』時代から活躍し、『ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT』ではドライバーも務めた野呂真治さんが参加し、邦画ではなかなか見られない激しいカーアクションがあったりと、話題に事欠きません。

via GIFMAGAZINE

 

ちなみに、ドラマ版『HiGH&LOW〜THE STORY OF S.W.O.R.D.〜』では、第4回ジャパンアクションアワードでベストアクションシーン賞(エピソード6「RUDE BOYS」)、ベストアクション監督賞(大内貴仁)、ベストアクション作品賞を受賞しています。

特徴②とにかくキャラ立ちがスゴイ

ハイローのストーリーは単純で、とある地区での不良チームの勢力争いに始まり、共通の巨大な敵が出現して各チームが共闘して敵を倒すと言う話なのですが、いかんせん登場人数が多い!多すぎる!笑

さらに、キャッチコピーが「全員主役」なもんだから、全員に見せ場が用意されてんだよなこれが!すげえだろ!

ここで、ハイローのあらすじを紹介しておきます。

伝説はとある街から始まる。かつて「ムゲン」という伝説のチームがこの地域一帯を支配していた。その圧倒的な勢力により、かえってその一帯は統率が取れていた。
だが、ムゲンに唯一屈することなくたった2人で互角に渡り合った兄弟がいた。「雨宮兄弟」である。両者の決着は着かないまま、ある事件をきっかけにムゲンは解散し、雨宮兄弟も姿を消した。


その後、その地域一帯に「山王街二代目喧嘩屋 山王連合会」「誘惑の白い悪魔 White Rascals」「漆黒の凶悪高校 鬼邪高校」「無慈悲なる街の亡霊 RUDE BOYS」「復讐の壊し屋一家 達磨一家」という5つのチームが頭角を現した。その地域一帯は各チームの頭文字を取って「S.W.O.R.D.地区」と呼ばれ、S.W.O.R.D.地区のギャング達は「G-SWORD」と呼ばれ恐れられた。さらに、「敵か? 味方か? 謎の勢力 MIGHTY WARRIORS」が出現する。

時はムゲンの解散から1年後、男達のプライドをかけた新たな物語の幕が上がる。

クゥーーーーー厨二臭がプンプンするぜ!!!! 

とまあ、このように登場人物が多いので、最新作『HiGH&LOW THE MOVIE2 END OF SKY』の人物相関図はスゴイことになってます。この人数が2時間で全員登場します。多すぎる笑

f:id:creppy:20170910222836j:plain

だからこそ、登場人物やチームをキャラ立ちさせるために、ファッション、バトルスタイル、乗り物、なんとテーマ曲まであり、差別化しています(ちなみにチームの登場シーンやメインのシーンではテーマ曲が流れます)

しかも、各要素のクオリティが高い!特にファッションをはじめとした美術が素晴らしいので、各チームの世界観が非常に分かりやすくなっています。

では、ここでイカれたメインの登場人物を紹介するぜ!!!!!!!

山王連合会

f:id:creppy:20170910220328j:plain

youtu.be

SWORDの「S」。別名“山王街二代目喧嘩屋”。無法な輩から商店街(山王街)を守るため地元の若者が結成した。メンバーであるコブラ、ヤマト、ノボルは幼馴染。先輩である琥珀の暴走を止めるため、反目していたSWORDの各チームと手を組み、MIGHTY WARRIORS、DOUBTの混合軍と死闘を繰り広げた。九龍グループのカジノ誘致に伴う再開発がきっかけで、強固だったチームの結束が危機にさらされる。

【ファッション】
アメカジ

【バトルスタイル】
正統派ケンカスタイル(コブラはパンチ・キックにプロレス技を絡めたテクニカルスタイル、ヤマトは力強いパンチ・キックで押すパワーファイター)

【乗り物】
バイク

【テーマ曲】
Do or Die/DOBERMAN INFINITY

地元の商店街を守るヤンキー青年団。主人公的なポジションのチームで、劇場版では山王連合会が中心となってストーリーが展開します。頭脳タイプのノボルのみ例外的に都会風のファッションになっています。

※山王連合会の登場シーン

via GIFMAGAZINE

※ヤマトのアクションシーン

via GIFMAGAZINE

White Rascals

f:id:creppy:20170910220345j:plain

youtu.be

SWORDの「W」。別名“誘惑の白き悪魔”。白ずくめのスカウト集団で、傷付いた女性を守ることをモットーとする。繁華街のクラブ「heaven」が拠点で、パーティーを主催したり、他店に女性を紹介することが生業だが、粗暴な客には容赦ない。

かつて極悪スカウト集団・DOUBTと熾烈な縄張り争いを展開。敵を率いる“狂犬”林蘭丸が逮捕された後、黒白堂駅を境に膠着状態に陥るが、その出所をきっかけに再び全面戦争へ突入する。

【ファッション】
『時計仕掛けのオレンジ』をイメージした白ずくめのホスト系、ビジュアル系

【バトルスタイル】
警棒やステッキ等武器を使う複合型スタイル

【乗り物】
白いビッグスクーター

【テーマ曲】
WHITEOUT/PKCZ feat. EXILE SHOKICHI

男に傷つけられた女達を守ることを信条とするスカウト集団。最新作『HiGH&LOW THE MOVIE2 END OF SKY』では山王連合会とともにストーリーを引っ張ります。

※リーダーのRockyと仲間

via GIFMAGAZINE

鬼邪高校(おやこうこう)

f:id:creppy:20170910220359j:plain

youtu.be

SWORDの「O」。全国から札付きの粗暴者が集まってくる、別名“漆黒の凶悪高校”。定時制と全日制の2コースに分かれる。番長・村山が率いる定時制は「5回留年すれば一流」と言われ、その筋にとって絶好の人材供給源でもある。ただし、村山の宣言により「定時の抗争に全日の生徒を巻き込まない」というルールが定められている。カジノ計画により治安が悪化したことから、不逞の輩が多くなり喧嘩の絶えない日々を送っている。

【ファッション】
学ランにシンボルカラーの青いアイテム

【バトルスタイル】
頭突き、ドロップキック、力任せの投げ技、独自の連携プレーが目立つ無鉄砲スタイル

【乗り物】
徒歩、トラック

【テーマ曲】
JUMP AROUND ∞/DOBERMAN INFINITY

若さゆえの無鉄砲なスタイルで戦う不良高校生。『HiGH&LOW THE MOVIE2 END OF SKY』では鬼邪高生たちがDOUBTメンバーを階段状に積み上げて、最後に村山がドロップキックをかます独自の連携プレーを魅せてくれます。 

※村山のドロップキック

via GIFMAGAZINE

RUDE BOYS

f:id:creppy:20170910220428j:plain

youtu.be

SWORDの「R」。天涯孤独の人間が集まる治外法権の街「無名街」の孤児たちが、自衛のため結成したチーム。荒廃した街を知り尽くし、アクロバティックな攻撃で侵入者を瞬時に排除。“無慈悲なる街の亡霊”の異名を持つ。血の繋がりこそないが、その絆はどこまでも強い。無名街に住む者はすべて“家族”と見なし、老人や子供を守る使命感も。ただ、現在はリーダーのスモーキーが病に倒れ、明日を生き抜くことに必死になっている。

【ファッション】
シティ・オブ・ゴッド』風のカスタム古着

【バトルスタイル】
パルクールやフリーランニング、ブレイクダンスを利用したアクロバティックなスタイル

【乗り物】
徒歩、パルクール、フリーランニング

【テーマ曲】
RUN THIS TOWN/GENERATIONS from EXILE TRIBE

今までの日本映画にはあまりなかったアクロバティックなアクションが持ち味のチーム。建物を縦横無尽に走り回り、敵を撹乱します。また、RUDE BOYSのピー役のZENさんは、パルクールという日本におけるパイオニアで、世界大会5位に入るほどの能力の持ち主だそうです。

ブレイクダンス風アクション

via GIFMAGAZINE

達磨一家

f:id:creppy:20170910220443j:plain

youtu.be

SWORDの「D」。かつて九龍グループ傘下の日向会が最強のチーム「ムゲン」を潰そうとし、逆に壊滅させられる“事件”があった。その日向四兄弟の末弟・日向紀久が、兄たちの復讐のため結成した。

赤い法被がトレードマーク。抗争の場にはアメ車で乗り付け、後先考えずに暴れる武闘派で、別名“復讐の壊し屋一家”。祭の仕切りを生業とする他、賭場も開帳。闘鶏や花札、喧嘩賭博などで稼いでいる。

【ファッション】
赤の法被+ヒップホップ

【バトルスタイル】
勝つ為には手段は選ばない、お祭り感のある独特のスタイル

【乗り物】
アメ車

【テーマ曲】
VOICE OF RED feat.GS/DJ DARUMA from PKCZ

お祭り感のあるアクションが特徴的で、戦闘時も太鼓で開始を告げたり、『HiGH&LOW THE MOVIE2 END OF SKY』ではアメ車の後ろに板きれやドラム缶を括り付けて引っ張る「達磨サーフィン」や日向の後先全く考えない性格がよく分かる「日向ターザン」等、ハチャメチャなアクションを魅せてくれます!

※達磨サーフィン

via GIFMAGAZINE

雨宮兄弟

f:id:creppy:20170910220457j:plain

youtu.be

かつて圧倒的勢力を誇ったムゲンとたったふたりで渡り合った、最強の兄弟。群れる人間を軽蔑し、漆黒のハーレーで神出鬼没の動きを見せる。どちらも、銃器を持った敵を素手で倒す実戦格闘術「ゼロレンジコンバット」の使い手。次男・雅貴、三男・広斗の上には、実力では2人をも凌ぐ長男・尊龍がいる。九龍グループ傘下の上園会に両親を殺されたという真相を知った尊龍は、カジノ絡みの癒着スキャンダルを暴くため命懸けで組織に潜入。機密情報入りのUSBメモリを弟ふたりに託して、自らは短い生涯を閉じた。

【ファッション】
黒革ジャン、黒スーツ

【バトルスタイル】
ゼロレンジコンバット(銃器を持った相手のみ)、普段は雅貴は空手風キック中心、広斗はボクシング風パンチ中心のスタイル

【乗り物】
バイク

【テーマ曲】
SIN/ACE OF SPADES feat.登坂広臣

ゼロレンジコンバットを使う最強の兄弟。雨宮兄弟のスピンオフムービー『HiGH&LOW THE RED RAIN』では、ゼロレンジコンバットの武装解除(ディザーム)を使って、素手で銃器を持った敵を倒すシーンを披露してくれます。また『HiGH&LOW THE MOVIE』での雅貴のキックアクションと、広斗とICEのボクシング対決は素晴らしいクオリティなので、是非みてください。

youtu.be

特に、雅貴役のTAKAHIROは実は沖縄空手の有段者で、12年間習っていて全国大会の団体戦で5位に入賞したことがあるほどの実力者!他の出演者とは一味違うキレのあるキックを魅せてくれます。

※兄の雅貴

via GIFMAGAZINE

※弟の広斗

via GIFMAGAZINE

MIGHTY WARRIORS

f:id:creppy:20170910220541j:plain

youtu.be

音楽とファッションへのリスペクトで固く結ばれたチーム。出自はバラバラだが、誰もが壮絶な環境を生き抜いてきた。湾岸地区の巨大クラブ「FUNK JUNGLE」が拠点とし、いずれ自分たちの“理想郷”を建設することを目標に掲げる。その資金集めのため“傭兵”の仕事もこなし、かつては張城・李の依頼でSWORDを攻撃した。組織や立場よりも仲間の絆を重んじ、メンバーから九龍グループに転じた劉とは現在も深く繋がっている。何ものにも束縛されない、自由な戦士たち。

【ファッション】
ハイブランド、最新ヒップホップ

【バトルスタイル】
パワー重視のパワフルなケンカスタイル(リーダーのアイスはボクシング、セイラはキックボクシング風スタイル)

【乗り物】
『ワイスピ』風の高級車

【テーマ曲】
KCZ® feat. AFROJACK, CRAZYBOY, ANARCHY, SWAY, MIGHTY CROWN

ワイスピ風の海外ギャングのようなチーム。ハーフのメンバーも多く、ちょくちょく英語を交えてくるのが特徴。アイス役のELLYさんはボクシング経験者で、父親はアメリカ人で、元OPBFスーパーウェルター級王者のカーロス・エリオットというサラブレッドっぷり。キレのあるボクシング風アクションを魅せてくれます。

※リーダーICE

via GIFMAGAZINE

DOUBT 

f:id:creppy:20170910220558j:plain

youtu.be

かつて羅千・阿来エリアを恐怖で染め上げていた“狂犬”林蘭丸が、高野・平井と立ち上げた極悪スカウト集団。女性を“金を生む道具”としか見なさず、古くからWhite Rascalsと敵対。黒白堂駅を境界線に睨み合う。蘭丸が逮捕された後は、金でMIGHTY WARRIORSの手先となりSWORDを攪乱。コンテナ街で大乱闘を繰り広げた。

【ファッション】
黒ずくめ

【バトルスタイル】
角材や鉄パイプなどの凶器や瓶投げ攻撃等を使う卑怯なスタイル

【乗り物】

【テーマ曲】
ASOBO! feat. Far East Movement / EXILE THE SECOND

『HiGH&LOW THE MOVIE2 END OF SKY』では、プリズンギャングと手を組み、SWORD地区を取ろうとした分かりやすい敵っぽいチーム。凶器は使うわ、ガラス瓶で人殴るわで完全にヒール役です。リーダーの蘭丸は暴力により人を傷つけることを快感としていて、首絞めが得意なイカれたキャラです。

プリズンギャング

f:id:creppy:20170910220626j:plain

監獄内にいるギャングたちの総称。監獄内ではいくつかのグループに分かれており、ストリートギャングたちは捕まった際に、危険な監獄内で身を守るためにどこかのグループに属さなければいけない。しかし、ジェシーは自分の力で新たなグループを作り、自らと同じリトルアジア出身の人間だけで構成されたチームを結成。同郷であることから、彼らの結束は“外”に出ても強く、監獄内でも最強と呼ばれていた彼らの戦闘能力は高い。フォーをはじめとするメンバーは“監獄内のボス”であったジェシーの出所後の“招集”にすぐさま応じ、蘭丸率いるDOUBTと共にWhite Rascalsを襲撃する。

【ファッション】
ツナギ、出所後は無国籍感をだすためバラバラに

【バトルスタイル】
バラバラ(ジェシーはタックルを交えるMMA風、フォーは指先でコインを曲げるほどの怪力をいかしたパワーファイト、ブラウンはアクロバット+ナイフ)

【乗り物】
徒歩

【テーマ曲】
曲名不明(ただしHONEST BOYSの曲)

『HiGH&LOW THE MOVIE2 END OF SKY』で初めて登場したチーム。無国籍感をだすために、ファッションはあえてバラバラに(パンフレット参照)。バトルスタイルもバラバラだが、それぞれが高い戦闘力を発揮していて、特にジェシー、フォー、ブラウンは今までにないタイプのバトルスタイル。

ちなみにブラウン役の岩永ジョーイさんは、空手の大会で入賞歴もある腕前で、『琉球バトルロワイアル』では主演をつとめ、スコット・アドキンスばりのアクロバティックアクションを披露しています。

 ※コブラVSジェシー

via GIFMAGAZINE

※実は心優しい設定のフォー

via GIFMAGAZINE

※アクロバットを繰り出すブラウン

via GIFMAGAZINE

特徴③ネタがすごい

そんなハイローですが、「MUGENは仲間を見捨てねえ」「SWORDの祭りは達磨を通せや」「どうしちまったんだよ琥珀さぁん!」といったパワーワードやキャッチーなビジュアルもあり、SNS等で話題になることもしばしば。

 まあ、林遣都(達磨一家のボス)なんかアメ車のボンネットに乗って登場しますから。これ部下は何も言わなかったんだろうか…(イスに座らないんですか…?とか)

 また、劇場版では過去の名作映画へのオマージュもあり、最新作『HiGH&LOW THE MOVIE2 END OF SKY』では、完全にターミネーターを意識しまくってる敵が登場したりするので、映画ファンも楽しめます。 

via GIFMAGAZINE

『HiGH&LOW THE MOVIE』に関するまとめ

ハイローは映画ビジネス的観点から見ると、2つの側面があるように思いました。

①日本映画としては類を見ない豪華なアクション映画
②エグザイルというブランドを利用したアイドル映画

ハイローがここまでヒットしたのは、この2つの要素を究極まで突き詰めたからだと感じました。

①だけだと、アクション映画ファンしかリーチできないでしょうし、②だけでは、エグザイルファンしかリーチできなかったでしょう。

①と②が高次元で融合したからこそ、両方の層にリーチすることができ、ここまで盛り上がったのだと思います。

 

『RE:BORN』というアクション映画ファンのオアシス

f:id:creppy:20170910220646j:plain

さて、ここまで『HiGH&LOW THE MOVIE』について熱く語ってきましたが、もう1本紹介したい映画があります。「GANTZ」「図書館戦争」シリーズのアクション監督・下村勇二さんによる映画『RE:BORN』です。

あらすじ

かつて最強の傭兵部隊に所属しながら、特殊訓練の最中に自らの手で部隊を壊滅させてしまった敏郎。現在は石川県加賀市のコンビニで働きながら、少女サチとひっそり暮らしていた。そんなある日、町で不可解な殺人事件が起きる。それは、敏郎が壊滅させた部隊の指揮官ファントムが発した、敏郎への警告だった。

予告編

youtu.be

要は元特殊部隊の主人公が愛する人を守るため戦うという、セガールあたりが2万回くらい演じたストーリーで、僕みたいなアクション映画ファンが3度の飯より好きなシチュエーションです。

 

『RE:BORN』は、『GANTZ』シリーズ、『図書館戦争』シリーズ、『アイアムアヒーロー』などのアクション監督を担当し、ドニー・イェン作品にも参加したことがある下村勇二監督、『HiGH&LOW THE RED RAIN』のアクション監督も務めたTAK∴こと坂口拓が主演、そして米軍特殊部隊の格闘技教官も務める稲川義貴さんが戦術戦技スーパーバイザーとして参加した、アクション映画ファンによるアクション映画ファンのための純度100%のアクション映画なのです! 

 

 (アクション以外)いらない!何も!捨ててしまおう!(B'z風)

 『HiGH&LOW THE MOVIE』はアクションにもこだわりつつ、エンタメとしての映画のクオリティも追求する、アクションとエンタメのバランスをとった作品でした。『RE:BORN』は全く逆で、アクションにステータスを全振りした作品です。

画面がチープ?うるせえ!プライムビデオでトランスフォーマーでも観てろ!というアクション映画ファン以外を全て切り捨てて、アクション映画ファンを全獲りする作品になっています。そのため、アクションシーンが全体のかなりの割合を占めている豪華な構成!

さて、『RE:BORN』はアクションに特徴がある作品なので、具体的に他の作品とどう違うか書いていこうと思います。

特徴①全編にわたってゼロレンジコンバットを使用&創始者がアドバイザー兼出演者として参加

f:id:creppy:20170910220705j:plain

※左から下村勇二さん、稲川義貴さん、TAK∴さん

『RE:BORN』の特徴として、ゼロレンジコンバットと呼ばれる近接格闘術創始者、稲川義貴さんがアドバイザー兼出演者として参加し、そのゼロレンジコンバットを全編にわたって使用した映画であるという点があります。

さきほど、 『HiGH&LOW THE MOVIE』で雨宮兄弟がゼロレンジコンバットを操ると紹介しましたが、実は2つは同じものです。『RE:BORN』で主演をつとめたTAK∴さんが、『HiGH&LOW THE RED RAIN』という雨宮兄弟主演のスピンオフのアクション監督(匠馬敏郎名義)をつとめたつながりで、『HiGH&LOW THE RED RAIN』から雨宮兄弟がゼロレンジコンバットを使うという設定がプラスされました。

entertainmentstation.jp

元々『HiGH&LOW』シリーズって殴り合いのケンカがメインだったんですけど、今回は敵が九龍グループの上園会になるので、銃が出てくる。銃VS拳という闘いにどうやったら説得力を持たせられるのかなって考えたときに、僕の昔からの仲間である匠馬敏郎が3年前から取り組んでいる“ゼロレンジコンバット”が浮かんだんです。実際にHIROさんの前で“ゼロレンジコンバット”のプレゼンをしたら気に入ってもらえて「今までの雨宮兄弟の戦い方とは違うけど、やってみよう」ってことになったんです。

話がそれましたが、ゼロレンジコンバットは素手で銃を絡めとり、ひとりで複数の敵を戦闘不能の状態に追い込む技術で、古武術やシステマ、古式ムエタイ等をベースにしていると言われいます。

そのため、映画でのアクションも超実践的な動きでとにかく早い!銃相手にも全くひるまず、凄まじいスピードで武装解除(ディザーム)しながら敵を倒していくアクションは新鮮でした!

『RE:BORN』のアクション(ディザーム)を解説している動画があるのですが、動画用にかなりゆっくりやってても十分早い!映画だとこれの数倍のスピードでアクションが繰り広げられます。

youtu.be

 

特徴②カランビットナイフをベースにしたオリジナル武器の使用

f:id:creppy:20170910220720j:plain

カランビットナイフと呼ばれる武器があります。東南アジアで伝統的に使われている鎌状の刃物を武器化したもので、鉤爪のように屈曲した刃と、人差指を通す輪がついている特徴的なものです。『ザ・レイドGOKUDO』でも使用されています。

f:id:creppy:20170910220730j:plain

 『RE:BORN』では、このカランビットナイフをベースに映画用に新しく作った武器が登場します。中盤からはこのナイフを使用してのアクションが観られるようになります。上が稲川義貴さんが使用したナイフ、下がTAK∴さんが使用したナイフです。通常のカランビットナイフと比較すると、返しのようなものが付いていることが分かります。

f:id:creppy:20170910222858j:plain

f:id:creppy:20170910222909j:plain

実際にこれどう使うかは是非作品を観て欲しいのですが、解説動画があったので、気になる方はこちらをどうぞ↓

youtu.be

アクション映画は、どうしても同じようなアクションを続けてしまうと観客は飽きてしまいます。なので、『HiGH&LOW THE MOVIE』では、様々な個性を持つキャラを登場させることで、バリエーションをだしていました。

『RE:BORN』では、登場人物はあまり多くないので、場所、武器、人数、敵を変えて、様々な環境下でのアクションを見せてくれます。そのうちの1つがこのナイフで、カランビットナイフ自体そこまでメジャーでない武器+独自の武器アレンジによって、高速でディザームしながら、引っ掛け、斬りつけるという、今までにないナイフアクションを作り上げていました。

『RE:BORN』に関するまとめ

日本では、法律の関係で派手なアクション(爆破したり車を走らせたり等)は難しいのが現状です。ハイローシリーズでも、激しいカーアクションはフィリピンで撮影しています。

そこで、あえて超実践的な格闘アクションを突き詰め、かつ日本発のゼロレンジコンバットを取り入れた『RE:BORN』は、海外のアクション映画にも劣らないエッジの効いた作品でした。

 

日本発アクション映画の未来について考えた

日本だけでなく、海外でも80年代のようなコテコテアクション映画の人気は下火で、日本であれば『るろうに剣心』等の人気マンガ原作映画、海外であれば『アイアンマン』『アベンジャーズ』のようなMARVEL映画が、いわゆるアクション映画として人気を博しています。

ただ海外では、『マッハ』『ザ・レイド』のようなアジア発の作品も大ヒットしましたし、スコット・アドキンスやマルコ・ザロールなど、新しいアクションスターが登場しつつあります。

一方で、日本では千葉真一をはじめとしたスターが活躍したアクション映画時代は終わり、今では低予算のインディーズ映画か『るろうに剣心』のような人気マンガ原作映画でしか、アクション映画を見ることが出来なくなってきています。

日本は法律も厳しいし、言語の壁もあるからマーケットが小さくなってしまうのは理解できます。でも自分が生まれた国のアクション映画はやっぱり応援したい!

じゃあ今後、日本のアクション映画はどうすればいいのか?と考えていた時に、『HiGH&LOW THE MOVIE』と『RE:BORN』に出会い、僕はこの2本に未来を感じました。

本格アクションを取り入れながら、マンガ的なまでにエンタメに極限まで振り切ることで、アクション映画ファンだけでなく、普段アクション映画を観ない層にまでリーチした『HiGH&LOW THE MOVIE』、ゼロレンジコンバットという日本発の技術をベースに、超実践的なアクションを突き詰め、アクション映画ファン全員を取りにいった『RE:BORN』、どちらもベクトルは違いますが、軸を定めて突き詰める、という点では同じです。

コテコテの80年代を彷彿とさせるようなアクション映画の時代はもう終わりに近づいているのかもしれません。

これから日本のアクション映画が生き残るには、『HiGH&LOW THE MOVIE』のようにエンタメに振り切ったアクションか、『RE:BORN』のように今までない独自のアクションか、その2択なのではないでしょうか。

 

HiGH & LOW THE MOVIE(通常盤) [DVD]

HiGH & LOW THE MOVIE(通常盤) [DVD]

 
HiGH&LOW THE RED RAIN

HiGH&LOW THE RED RAIN

 
HiGH & LOW SEASON 1 完全版 BOX(DVD4枚組)

HiGH & LOW SEASON 1 完全版 BOX(DVD4枚組)

 

 アクション映画とコンテンツビジネスについて呟くよ!