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映画ビジネス研究所

映画についてビジネスの観点から考察するブログ

【レビュー】ドニー・イェン VS マックス・チャン!!元世界チャンピオンのマイク・タイソンも参戦した傑作「イップマン 継承」

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はじめに

こんにちは、胆石クラッシャー(@ev20405)です。

日本でのドニー・イェンブームのきっかけとなった傑作「イップ・マン」シリーズの最新作「イップ・マン 継承」が絶賛公開中です。

イップ・マンのライバルの詠春拳使いには「ドラゴン×マッハ!」で世界中のアクション映画ファンを唸らせたマックス・チャン!元ボクシング世界チャンピオンのマイク・タイソンも友情出演するとのことで、アクション映画ファン界隈では、早くも絶賛の声があがっています。

 

 

早速、新宿武蔵野館で観て来たので感想をまとめていきます!

 

 映画概要

あらすじ

武術家イップ・マン(ドニー・イェン)が、イギリス人ボクサーと死闘を繰り広げてから9年。妻や息子と静かな毎日を送ってきた彼は、都市開発を進める悪徳不動産業者が息子の通う小学校の土地を狙っているのを知る。強引に土地買収を行う不動産王とその手下から、小学校を守ろうとするイップ・マン。暴力も辞さない手下たちをけ散らしていく彼だったが、妻が病に倒れてしまう。愛する家族を守るべきか、自分たちが暮らす町のために戦うべきか、そのはざまで思い悩む彼は……。

 予告編


ドニー・イェンの名を轟かせた傑作「イップ・マン」シリーズ

まずは、「イップ・マン」シリーズについて少し振り返っていきます。

「イップ・マン 継承」は「イップ・マン」シリーズの3作目(正統シリーズではない「イップ・マン 誕生」「イップ・マン 最終章」のぞく)。この「イップ・マン」シリーズの大ヒットにより、ドニー・イェンがようやく日本で注目され始めました。 

イップ・マン 序章&葉問 Blu-rayツインパック

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「イップ・マン」シリーズのヒットした理由は、「超本格的な詠春拳アクション」「ドラマとアクションの高次元の融合」「盛り上がる異種格闘技戦」の3つだと考えています。

主演のドニー・イェンは、詠春拳習得のため、「エンプレス/運命の戦い」や「画皮 あやかしの恋」の撮影で宿泊していたホテルの部屋に木人樁(詠春拳のトレーニングで用いる道具)を持ちこんでクランクインまでの9か月間その習得に励んだそう。

詠春拳は接近戦を前提にした細かい手技が主体の拳法で、基礎の技の約8割は防御技と言われています。そのため、劇中ではドニー・イェンのコンパクトなパンチの連打や、軽やかな防御が印象的に描かれています。

【「イップ・マン 序章」でのアクションシーン、前半が防御に徹している】

また、アクション監督は「序章」と「葉問」ではサモ・ハン=キンポーが、「継承」ではユエン・ウーピンが担当しているため、そもそものクオリティも非常に高く、そのハイクオリティかつ独自の詠春拳アクションによって、他のカンフー映画と差別化をしています。

 

また、「イップ・マン」シリーズでは、登場人物のドラマも丹念に描かれているのが特徴の一つです。アクション映画は、得てしてドラマ部分を省略しがちですが「イップ・マン」では、ストーリーを丁寧に盛り込むことで、アクションとしても、人間ドラマとしてもクオリティの高い作品になっています。

アクションはいいけど、ドラマ部分が雑すぎて…という感想は、アクション映画でよく聞かれますが、「イップ・マン」ではアクションだけでなく、映画全体としての面白さを追求しています。これも、「イップ・マン」がより多くの人に受け入れられる一因になっていると考えられます。

 

最後に、「イップ・マン」を語る上で外せないのが「異種格闘技戦」です。「イップ・マン 序章」では空手家と、「イップ・マン 葉問」ではボクサーと、「イップ・マン 継承」ではムエタイ使いやボクサーと戦っています。

劇中で、ドニー・イェンは人格者として描かれています。そのため、あまり武器を使わず、基本的には徒手格闘のみです。そのため、どうしてもアクションが均質化してしまいます。そこで「異種格闘技戦」を盛り込むことで、アクションにバリエーションを生み出し、客を飽きさせないようにしています。

【「イップ・マン 葉問」でのアクションシーン、ボクサーとの戦い】

 

このように、「イップ・マン」シリーズは「超本格的な詠春拳アクション」「ドラマとアクションの高次元の融合」「盛り上がる異種格闘技戦」という三つの要素がうまく絡み合ったことで、大ヒットシリーズになったのです。

では、最新作「イップ・マン 継承」はどうだったのか。感想を書いていきます。

 

ドラマとアクションは安定のハイクオリティ

結論から言うと、「イップ・マン 継承」は最高でした!!!

ドラマもアクションもさらに磨きがかかっており、今年のアクション映画でもトップクラスの面白さで、劇場もほぼ満員でした。

 

ドラマ部分では、奥さんとの夫婦愛の描写や息子を守りながら戦うシーンもあり、イップ・マンという人間をさらに一段階掘り下げた内容になっています。特に奥さんとのストーリーでは、少し泣いてしまいました。。。奥さん役のリン・ホンの演技が素晴らしく、イップ・マンにそばにいてほしいけど、人助けをするイップ・マンを止められない儚い妻という感じで、非常に印象的でした。

 

アクションに関しても、文句なしのクオリティ。アクション監督が「序章」「葉問」を担当したサモ・ハン・キンポーから今作ではユエン・ウーピンに変わったのですが、相変わらず最高で、全編を通して防御に重点を置きつつ、細かい手技で敵を圧倒する詠春拳アクションは健在でした。

「ドラゴン×マッハ!」でアクション映画ファンを驚かせたマックス・チャンとの詠春拳対決では、武器を使用したアクションをたくさん観ることができ、新しい境地を僕たちにみせてくれます。

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その中でも、特に素晴らしかったアクションシーンを書いていきます。

 

エレベーター内での奥さんを守りながらの死闘

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「イップ・マン 継承」では、敵の刺客であるムエタイ使いと戦います。ただし、エレベーターの中で、しかも病気の奥さんを守りながらです。

病気の奥さんに敵の攻撃が当たれば大怪我は免れません。そんな緊張感の中で、激しいアクションが繰り広げられます。何度も、奥さんに攻撃が当たりそうになるので、その度にヒヤヒヤさせられました。

ムエタイという肘打ちや膝蹴りが特徴的な格闘技との戦いも新鮮で、肘打ちと膝蹴りをうまく防御しつつ、細かい手技を叩き込むシーンは、観ていて非常にテンションがあがりました。

【エレベーターでのムエタイ使いとの戦いのシーン】

 

マイク・タイソンの圧倒的存在感

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「イップ・マン 継承」で注目すべき要素の一つとして、元ボクシング世界チャンピオンのマイク・タイソンとのアクションシーンがあげられると思います。時間としては短いですが、非常に盛り上がるシーンになっていました。

実は、格闘技ができる=アクションができる、では決してありません。アクションには必ず相手がいて、その相手とうまく呼吸をあわせ、カメラに対してかっこよく映るように「演技」することが求められるからです。

しかし、今回のマイク・タイソンは演技自体がまあ…という感じでしたが、アクションは素晴らしく、決してなんちゃって出演ではありませんでした。ドニー・イェン VS マイク・タイソンのシーンは、「イップ・マン 継承」における名シーンの一つでしょう。

【マイク・タイソンとのアクションシーン】

ウェービングしながらの接近や拳の鋭さは非常に迫力があり、それに加えて、冒頭でのパンチングボールを高速で叩くシーン、拳で次々とガラスを割っていくシーンや、パンチで大きくサンドバックが揺れる演出が、マイク・タイソンのパンチに凄まじい威力があることを表現していて、「当たったらどうしよう・・・?」と言う緊張感を生み出していました。

 

マックス・チャンとの詠春拳対決

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ラストのマックス・チャンとの詠春拳対決では、棍術、剣術、徒手格闘の3バリエーションのアクションを楽しむことができます!贅沢すぎる!

ドニー・イェンが幼い頃から武術のトレーニングを積んでいることはみなさんご存知かと思いますが、相手役のマックス・チャンも実はかなりの本格派。

幼いころから武術のトレーニングを受け、中国全土の武術大会で優勝するほどの実力の持ち主で、「イップ・マン 継承」のアクション監督でもあるユエン・ウーピン率いる「袁家班」で過去にはドニー・イェンのスタントダブルの経験もあります。

 

そんな二人の本気アクションが観られるのが「イップ・マン 継承」。とにかく二人のアクションのスピードが早い早い!早回しかな?と思ってメイキングを観ると、実際に凄まじいスピードでアクションをしていて驚きます。

【メイキング映像※英語】

同じ詠春拳を志す仲間でありながら、対照的な人生を歩んできた二人の戦いは、非常にこみ上げるものがあり、思わず少しマックス・チャンを応援してしました。。。

 

ムエタイ使いやマイク・タイソンとのファイトシーンでは、どちらかというとアイディア先行でアクションを組み立てていましたが、マックス・チャンとのファイトシーンは純粋なクオリティ勝負!奇を衒わない純粋なアクションの質を究極まで高めた最高のシーンになっています!

おまけ:新宿武蔵野館のイップ・マン熱がすごい

今回、新宿武蔵野館で鑑賞してきたのですが、イップ・マンへの情熱が凄まじかったため、紹介したいと思います。

まずは、エレベーターは一面「イップマン 継承」です。まあここまではよくある風景。

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中に入ると、壁にもデカデカと「イップマン 継承」の文字が。そしてイップ・マンの修行シーンを再現した人形が置いてありました。

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中国語版のイップ・マンシリーズのポスターや

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等身大のパネルも

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極め付けが、イップ・マンが修行で用いる木人樁の実寸大模型・・・

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なんとスタッフの方の手作りだそう。ちょっと打ち込んでみましたが、意外と気持ちよかったです笑

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まとめ

・「イップ・マン 継承」はシリーズ最高傑作
・ムエタイ使いやマイク・タイソンとのファイトシーンは必見
・ドラマでホロリとさせられる
・マックス・チャンとの死闘は歴史に残る一戦