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【レビュー】CGで誤魔化すアクション映画にはもう飽きた!日本発ガチンコ空手アクション「KARATE KILL/カラテ・キル」

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はじめに

こんにちは、胆石クラッシャー(@ev20405)です。

「女体銃 ガン・ウーマン」で日本発アクション映画の可能性を見せてくれた光武蔵人監督、空手師範かつ国内トップクラスのパルクールコーディネーターであるハヤテ主演のアクション映画「KARATE KILL/カラテ・キル」を鑑賞しましたので、感想を書いていきます。

【「女体銃 ガン・ウーマン」のレビューはこちら

なんと、監督自らtwitterで紹介してくれました!(宣伝) 

 

 

映画概要

あらすじ

寡黙でストイックなケンジ(ハヤテ)は、女優を夢見てロサンゼルスに留学した妹マユミ(紗倉まな)が音信不通になったことで不安を募らせ、渡米する。マユミはその頃、テキサス州エルパソ郊外の辺境にある謎の組織「キャピタル・メサイア」に捕らえられていた。そこには、教祖バンデンスキー(カーク・ガイガー)が経営する超高額の会員制違法サイトでインターネット中継される、本物の拷問や強姦、殺人のいけにえが世界中から集められていた。「空手で強くなって、絶対にマユミを守ってやるから」という幼い頃の誓いを胸に、ケンジは殺人空手を炸裂させる。

 予告編

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光武監督×空手の達人が魅せる本格カラテアクション=最高

光武蔵人監督は、高校で単身渡米し、映画のラインディレクター等を務め、監督二作目の「サムライアベンジャー/復讐剣 盲狼」で、ファンタスティック・プラネット映画祭で最優秀長編映画賞を受賞した、映画マニア界隈では名の知れた人物。

そして、前作「女体銃 ガン・ウーマン」では、低予算でも工夫を凝らしたアイディアで独自のエログロアクションを生み出し、日本発アクション映画の未来を垣間見ることができました。

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 そんな光武監督の最新作「KARATE KILL/カラテ・キル」ですが、空手道の演武大会で6連覇、型・組手で20回以上優勝、パルクールコーディネーターとしても国内トップの実績を持つハヤテが主演、「女体銃 ガン・ウーマン」で素晴らしい演技を披露してくれた亜紗美、男子はみんな大好き紗倉まなが出演!そして光武監督初の本格空手アクションということで、僕のテンションは爆上がりです!

 

古き良き70〜80年代アクション映画が日本で復活

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※日本では70〜80年代で千葉真一が数々の傑作アクションを生み出した

「KARATE KILL/カラテ・キル」で良かったポイントは、マーベルシリーズなどのヒーロー映画におされて消滅しつつある、70〜80年代に全盛期を迎えたコテコテのアクション映画を倣いつつも、そこに沖縄空手の独特のアクションと映画を盛り上げる秀逸なアイディアが盛り込まれていたことです。

 

主人公である空手の達人の愛する妹が誘拐され、途中仲良くなった女となんやかんや男女の関係になりつつ、敵をボコボコにする、というストーリーは、過去8万回くらい似たような話のアクション映画が作られています。

しかし、そこに独特のアクションと秀逸なアイディアが盛り込まれたことによって、「KARATE KILL/カラテ・キル」は他のアクション映画にはない、新しい境地に達していました。

 

ハヤテが使う武術は「手(ティー)」と呼ばれる沖縄空手で、「目潰し、金的攻撃アリ」「金的、ヒザ関節への攻撃を警戒するため構えは極端に低い」などの特徴があるらしく、簡単に言うと、敵を倒すことのみに注力した超実戦空手。

そのため、独特の低い構えから、いわゆる王道の空手アクションに加え、目潰し・投げ技も積極的に使っていきます。これがかなり新鮮でした。

 

また、アクションを盛り上げるアイディアも素晴らしく、間合い的に非常に不利な剣豪との戦いでは、あえて場所を移動するトレーラーの中に設定。不安定な場所での戦いにすることで、日本刀と素手という間合いのハンディを無くし、かつ戦いにランダム性が生まれ、非常に緊張感のあるシーンになっていました。

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※密閉されたトレーラーの中。日本刀を操る敵(デヴィッド・サクライ)と戦います

 

近代格闘アクション映画の問題点と「KARATE KILL/カラテ・キル」

次に、最近めっきり見なくなった「格闘アクション映画」を製作するうえでの問題点(というか注意点)について考えつつ、そこをいかに「KARATE KILL/カラテ・キル」が乗り越えていたかを書いていきます。

①銃が一般化しすぎて、素手で戦う必然性が薄れてきている

銃社会であるアメリカなんかでは顕著ですが、近代において悪い奴は大体銃を持ってます。ですので、敵を素手で戦わせるのは意外と難しくて、色々理由をつけてやらないといけない。これは主人公側にもあてはまることで、本当に敵を倒したいなら、銃を使った方がいいはず(もしくは素手と併用)なのです。これがうまく理由づけがされてないと、ストーリーに違和感がでてしまいます。

 

「KARATE KILL/カラテ・キル」の場合、非常にうまく理由づけやストーリーができているなあ〜と感じました。主人公は空手の達人でいかにもカタブツなタイプなので、おそらく銃は使わなさそうで、かつ、銃を使う仲間(亜紗美)がいるので、ラストバトルでも、亜紗美=銃でザコ敵をたくさん倒す、ハヤテ=素手で幹部をボコボコにする、というように、非常にうまく役割分担ができていました。

また、銃弾を避ける特訓をするシーンをいれることで、アクション映画ファンのテンションをガン上げしつつ、「銃弾避けられるし、相手が銃持っててもいけるっしょ」感が演出されていました。

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※銃弾を避ける特訓シーン。最高です。

 

②素手の場合、銃を持った複数の敵と戦うのが難しい

主人公が素手で戦う場合、敵と1対1であれば、銃弾を避けるなり不意打ちをするなり、何かしら打開策があります。しかし、銃を持った敵が複数いる場合、なかなか正面から倒すことは難しくなってしまいます。

「KARATE KILL/カラテ・キル」の場合、パルクールで逃げながら戦う、という新しいソリューションを生み出しています(「アルティメット」でやっていたような気もしなくもないですが…笑)。

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※凄まじいスピードで障害物をすり抜けていくハヤテ

ハヤテはパルクールコーディネーターとしても国内トップの実績を持っているらしく、迫力は十分。欲を言えば、ちょいちょい追いつかれそうになっていた気がしたので、「アルティメット」みたく室内でのシーンもあればよかったのかな〜と思いました…

アルティメット [Blu-ray]

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最後に

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※千葉真一と倉田保昭が共演する「直撃!地獄拳」は最高ですよねぇ(恍惚)

このように、「KARATE KILL/カラテ・キル」は、予算も多くない中で(まあそのB級感がいいのですが)様々なアイディアや工夫を盛り込んだアクション映画で、千葉真一が築いた本格格闘アクション映画を日本に復活させてくれた良作でした!

 

ただ、スコット・アドキンスやマルコ・ザロールのアクロバティックなアクションを観ているせいか、少しアクション自体が地味に見えてしまいました(すいません)。。。せっかくなので、もっと蹴り技とかも観たかったです!

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※スコット・アドキンスはこういうダイナミックな技を平気で繰り出します

【スコット・アドキンスについての記事はこちら】

 

あと、亜紗美が義手だったので、「これは片腕マシンガールのパターンだ…」と期待していたのですが、普通に戦っていたので、ちょっと残念でした。。。でも片手でショットガンをコッキングしているのは、めっちゃかっこよかったです!

 

アクション映画好きには、ぜひ観て欲しい映画ですね。日本のアクション映画もまだまだ元気です。ただ、エッジが強すぎてアクション映画好き以外には全く刺さらない映画なきがするので、友達に紹介するときは人を選びましょう笑

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まとめ

・「女体銃 ガン・ウーマン」の光武蔵人監督の最新作!(アクション映画好きには)面白いよ!
・足りない予算はアイディアでカバー!秀逸なアクション映画
・銃弾を避けながら、沖縄空手で戦います
・日本で格闘アクション映画を復活させてほしい!