映画ビジネス研究所

映画についてビジネスの観点から考察するブログ

自己紹介とブログを書く理由

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自己紹介

初めまして、胆石クラッシャー(@ev20405)です。この記事では私の自己紹介をしていこうと思います。

運動神経ゼロでゲーム禁止だった不遇の小学生時代を乗り越え、中学では朝5時起きで朝練、土日祝日お盆関係ないソフトテニス漬けの毎日を送り、身体と精神を鍛え替え、努力ジャンキーの基礎を築きます。 

「将来NASAに入って世界を動かすんだ!」と意気込んで、理系に強い進学校に進学するも、地球温暖化問題に興味を持ち、NASAじゃなくて地球救わなきゃ!」と本気で思って、大学では環境系の学部に進学。

研究員を目指して理系大学院まで進学するも、研究のスピードの遅さに落ち込む。ちょうど自主制作映画に関わっていたこともあり、エンタメで世界を変えられるのでは?と思い立って、映画会社を中心に就職活動を行うも失敗。とりあえず映画に関わる会社に入ろうと考えて、映画事業部のある映像制作会社に就職。

しかし、入社してすぐに映画事業が消滅することが決定し、また映像業界の独自のカルチャーに馴染むことができず8か月で転職。今はソーシャルゲーム用イラスト制作ベンチャーでディレクターとして働いています。

 

女の子との初デートでスタローンの「コブラ」をチョイスするアクション映画好きの父の影響で、2歳からジャッキー・チェンシルベスター・スタローン等が主演するアクション映画を見始め、27歳の今まで毎年100本ペースであらゆる映画を見まくってきました。22歳からはアクション映画に特化にした人間になるため、アクション映画以外は基本的に見ないという謎の縛りをしています。

映画以外にもマンガ、アニメ、ゲーム等幅広いエンタメコンテンツに興味を持っており、マンガは1500冊以上保有し、「耳をすませば」のロケ地訪問は3回にも及びます。特技は好きなコンテンツのセリフを暗誦することです(キリッ

友人の結婚式の余興では、その特技を活かして「セルを煽ってファイナルフラッシュを撃つベジータのモノマネをやりました

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【レポート】日米アニメコミックビジネスの今

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はじめに

こんにちわ、胆石クラッシャー(@ev20405)です。

9/30に開催された「日米アニメコミックビジネスの今」に参加してきたので、レポート記事を書きたいと思います。かなり具体的な数字も知ることができて、日本のマンガとアニメがアメリカにおいてどういう立ち位置なのか知ることができました。

目次

・世界における日本アニメ(北米の話が中心)
・世界における日本MANGA(北米の話が中心)
・アニメとMANGAこれからどーなる?

世界における日本アニメ(北米の話が中心)

◾️国内外でアニメの市場規模は2兆円(グッズを含む)

テレビアニメタイトル数は右肩上がり、98年ごろから深夜アニメの影響で一気に増える。バブル崩壊で一時鈍るが、その後増え続ける

◾️海外における日本アニメ市場の推移

グッズを含んだアニメ産業市場の35%は海外市場(日本動画協会「アニメ産業レポート」より)。2012年で最低になり(海賊版の影響が大きいと考えられる)、そこから急反転。

2000年代後半で1本数十万だったライセンス料が、買い付け高騰が起こって今では1本数百万になってきた。ただし、海外で萌え、美少女、日常はあまりウケない傾向にある

◾️海外の日本アニメ人気には波がある

第一次日本アニメブーム 1970〜80年

・グレンダイザー、聖闘士星矢アルプスの少女ハイジ
・ヨーロッパ中心、日本による米国から下請け

第二次日本アニメブーム 1990代末〜2005年

ポケモンドラゴンボールセーラームーン
・北米が中心、北米→世界へ
ポケモンのグッズが爆発的に売れた

第三次日本アニメブーム 2012年〜現在

・「SAO」「君の名は」
・世界同時多発的、北米・中国・アジア、ヨーロッパはあまり当たらず
・インターネットで世界同時多発的に見られるようになった

◾️米国市場での成長(1990年以前)

マニアックな市場のみでカルト的に人気のみ存在。その大半は米国向けに大幅にアレンジされた。例:ガッチャマンマッハGOGOGOマクロス

◾️米国市場での成長(2000年前後)

1998ポケモンの大ヒットで状況が変わる。日本アニメのニーズがあることが表面化し、デジモン遊戯王が米国進出。

実はポケモンが大ヒットする前に、パワーレンジャー戦隊シリーズセーラームーンドラゴンボールアメリカに進出していた。

◾️米国市場での成長(2000年前後、ポケモン以降)

CATVの成長→日本アニメの露出度アップ
マニア世代が成長し、日本アニメがクールであるという空気が作られる

◾️米国市場での成長(2000年代半ば)

ヒット作が多様化、輸出量が増大
→多種多様なマーケットに異なった内容の作品を提供

・4大ネットワークに進出
・番組販売価格がピークに
・一方劇場アニメは苦戦
・視聴者層の低年齢化、女性ファンの急増
・日米合作も活発に
例:アニマトリックスバットマンゴッサムナイト、スーパーナチュラル、スターシップトゥルーパーズ・・・その他たくさん

 

 

◾️2006年に起こったこと

日本アニメのグローバルビジネスの崩壊、各地域のトップ企業が撤退。海賊版の蔓延が大きいのでは?と考えられている。

日本アニメ関連事業の売り上げ減少。それとともに2000年代に活躍した米国のアニメ配給会社はほとんど撤退。FUNImationは現在まで続く老舗の業界1位だが、ソニー・ピクチャーズに買収され、なんとか生き残っている。

◾️2012年に起こったこと

正規同時配信が普及したことで、海賊版の影響が一気に下がった。また、日本と同時配信を実現した(日本の配信普及と衛星放送普及も追い風に)

第三次日本アニメブームが起きる

視聴者数が伸び、配信権が高騰、海外企業による日本アニメの制作出資。元々日本アニメは流通面でハンディが大きかったが、ブレイクスルーが起きた。

上記に伴い、動画配信の視聴者が急増、ファンの拡大、海外の日本アニメイベントの動員の増加、海外で日本コンテンツの実写映画、テレビドラマ企画増加。

ちなみに、東映アニメーションの売り上げ半分近くが海外になっている。2012年ごろから海外売り上げ比率が上がっている。


◾️米国の日本アニメのビデオソフトと配信の市場の推移

配信は伸びつつも、パッケージも横ばいでキープしている、合計金額は最高へ

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◾️ネットフリックスの戦略

・人気ジャンルとしてのアニメというスタンス
・一般層に人気でかつコアな内容が基本(アクション、SF、ファンタジー、バイオレンス、青春)
・ネットフリックスのアニメーションはファミリーキッズ、アダルトアニメーション、日本アニメの3部門から構成されている
・ネットフリックスは製作出資は行わず、配信ライセンスのみの獲得か製作委員会での出資が基本

◾️クランチロールの戦略

海賊版アニメのプラットフォームから正規配信へシフトしたサービス
・成功モデルの横展開(特定ジャンルの専門配信、ファンコミュニティを重視した配信)とライブビジネスへの展開(クランチロールEXPO)を進めている
・オリジナル作品製作、東京とカリフォルニア・バーバンクにスタジオ設立
・2018年夏に親会社がAT&T/ワーナーメディアに
・日本の監督、日本の制作スタジオの新作の話もあったが、たち消え 

世界における日本のマンガ(北米の話が中心)

・世界のコミックス市場は大きく4つ、日本、東アジア、ヨーロッパ、北米
・日本と東アジアが分かれているのは、日本が大きすぎるから
・世界における日本産マンガの売り上げシェアは38%と言われている。ちなみに、ゲームは20%、アニメは10%程度
 

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◾️MANGAの北米での売り上げ推移

・80年代で日本MANGAが本格参入、00年代で日本MANGAがヒットし始める

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◾️日本とアメリカの市場規模比較

・市場全体を見ると、アメリカのMANGA市場はゲームやアニメ人気に牽引される市場で、ゲームやアニメの関連グッズとしてMANGAが売れている。
アメリカのゲーム市場や日本の約1.8倍だが、コミックス市場は日本の約4分の1。
・「ウォーキング・デッド」は映像から人気がでて、コミックに反映された初めての作品
The Walking Dead #1

The Walking Dead #1

 

 

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◾️日本MANGAの北米での人気タイトルの推移と主要な出来事まとめ

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ちなみに、次に来るのは「僕のヒーローアカデミア」ではないか?と言われている。
僕のヒーローアカデミア 1 (ジャンプコミックス)

僕のヒーローアカデミア 1 (ジャンプコミックス)

 

 

 
リーマンショックで日本漫画フレンドリーだった書店チェーン「ボーダーズ」倒産したことで、売り上げが3分の1まで低下
・アニメの売り上げ推移と近いグラフを描いている、アニメが落ちてMANGAが落ちた可能性もある。
AKIRA攻殻がクールだと言われていた時代は、実は全然儲かってなかった
・90年代は青年向け作品に注力していた。アメリカのコミックス層のメインは男性20〜40代、ただし現状は青年は売れなくなってきている
アメリカでは10代中〜20代前半で日本MANGAを読んでいると言われている(NARUTO、ヒロアカ等)、それ以降はマンガを読むこと自体を卒業してしまう
 
◾️米国市場におけるアメコミとMANGA売り上げ
アメコミはDCとマーベルのシェアが減ってきている、元は90%以上だったが、今は70%台に。全盛期では45%程度だった日本MANGAシェアは現在8%程度に。
 

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今後、日本マンガが取りうる戦略としては大きく2つしかない
・アニメやゲームのメジャーコンテンツに寄っていく
・ニッチな海外向けコミックスを売っていく
 

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現在、アメリカでのMANGA売り上げは日本のマンガ売り上げの約2%しかない。

 

◾️現在のアメリカ市場の概要

電子書籍が伸びている(見えないところで自費出版が盛り上がっている)
②販路別売り上げ割合はいまだにコミック専門店が半分以上
③ゲーム関連作品が以前強い
・日本のMANGA出版社がゲーム制作に乗り出す動きが加速するのでは?
クランチロールのユーザーの90%、54%がハードコアゲーマーというアンケート結果があり、アメリカ人は週10〜20時間ゲームしている人が多い
ポケモンのマンガの作者はアメリカのメジャー新聞の4コマを描いていた
アメリカではMANGAファンとアニメファンは住み分けがされている
 
ライトノベルが盛り上がりつつある
・SAO、Overlord、私、能力は平均値でって言ったよね!、スライム倒して300年、俺ガイル等
・MANGA読者とラノベ読者の層はかなり重なっている
・MANGAやANIMEがきっかけでラノベ読者になる流れ
・MANGA読者がラノベ読者になることはあっても、MANGA読者でない人がラノベ読者にはなりにくい
・現在の人気作品の傾向は異世界モノ
ラノベのタイトル、英語ではこうなってます
 

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やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 (ガガガ文庫)

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 (ガガガ文庫)

 

 

アメリカ独自作品の製作が増えてきた、特に他メディアとの連動が顕著

RWBY、Manga Classicsシリーズ、Interview with the vampire、Homestruck
・manga clssicsは古典やIPを日本マンガっぽい絵柄でコミカライズするレーベル
あまり売れていないが、図書館向けなので問題ない、アメリカでは図書館ニーズがすごく多いため、十分売り上げがたつ
・日本のマンガ家さんをマーベルやDCがお願いされる流れもある
ヤングアダルト向けの小説をコミカライズしたものがヒットした。日本のマンガ出版社が海外の小説や古典をコミカライズするのはアリな気がする
 

⑥作品の多様性が増した

古典(ベルバラ、キャプテンハーロック)やコミックエッセイ(レズ風俗、人生がときめくかたづけの魔法)も売れるようになった。
 
人生がときめく片づけの魔法

人生がときめく片づけの魔法

 

 

さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ

さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ

 

 

これからどーなる?(アメリカの出版社デンパのエド参戦)

◾️今後のアニメはどうなる?

・数土さん
海外発の日本っぽいアニメはかなり広がってきているので、その流れが加速するのでは?日本っぽいアニメに、アメリカ独自の文化等をブレンドしているドラゴンプリンス、キャッスルヴァニア等。今後は日本人がそういった作品にコミットしていけるかが重要なのでは?
 

◾️今後のMANGAはどうなる?

・椎名さん
市場自体はあまり広がらないのでは?と思っている。コミックスというメディア自体の市場がそもそも小さいので、社会的文化的地位がアメリカでは低い、日本が異常である。
 
アメリカが日本並みに上がって来るとはとても思えない。結局、ゲーム系コミカライズか作家性の強い作品で攻めるしかないのでは?
 
・堺さん
アメコミもコミックスではなく、映画やドラマでマネタイズしている。アメリカでMANGAは卒業すると思われているが、その現状を変えることができれば、いけるのでは。
 
あまり変わらないと思っている。リーマンショック以降、出版社も保守的になってきている。ただし、中年になってもアメコミやゲームをするのが普通になってきている流れはある。
 
今までマンガに注目していなかった出版社がマンガに取り組む流れ(例:弟の夫)もあるので、少しずつ環境が変わって来るのでは?
 

◾️デジタル出版は今後どうなる?

デジタル方向にいくのは間違いない。今までマーケティングをきちんとされてなかったので、ちゃんとマーケティングをして売っていけば跳ねる可能性はある

◾️Q&A

Q.海外のマンガアニメのメインユーザーは?
A.男性が多い。ほとんどがティーンエイジャー。
 
Q.海外の電子書籍と紙の市場規模はどれくらい?
A.コミックスは1億ドル
 
Q.日本マンガを海外に出す場合、右読みを左読みに変換してから出した方がいいのか?
A.昔は変換してやっていたが、今は無理やり右読みでやっていることが多い。大きなハードルであることに変わりはない。
 
マンガファン以外に読んでもらおうと思うと、左読みが有利(チーズスイートホームは左読みでヒットした)要は誰向けにマンガをだすかで決めた方がいい
 
Q.スポーツ漫画がまったくヒットしてないのはなぜ?
A.スラダンもまったく売れなかった。テニプリやハイキューはボチボチ売れてる(ユーザーは女子で、スポーツ自体に興味はない)部活文化への理解がないのでは?スポーツはアメリカNO1的な考えがある?
 
アメリカでスポーツ映画はヒットするが、スポーツドラマのヒットはない。みんなスポーツチームに思い入れがあり、スポーツの創作作品にあまり興味がない?

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ソニー・ピクチャーズが邦画製作部門を立ち上げ!今後の戦略を予想する

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はじめに

こんにちわ、胆石クラッシャー(@ev20405)です。

外資系映画会社による邦画製作(通称:ローカルプロダクション)が日本市場で存在感をだしつつあります。

そのトップランナーであるワーナー・ブラザーズジャパンは、2017年だけでも『銀魂』『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』『鋼の錬金術師』『無限の住人』等、人気マンガ原作の実写映画製作に積極的です。

ワーナー ブラザーズジャパン社長の高橋雅美氏も、以下のように語っています。

2017年の編成は〜(中略)〜邦画では、おっしゃっていただいた漫画原作の実写映画が柱になります。いい映画を作るためには、いいストーリーとキャラクターが必要です。そういう意味では、ヒット漫画は非常にポテンシャルが高い。

そこに、作品に相応しいキャスト、スタッフに参加していただくことで、すばらしい映画が作れます。とくに漫画にはたくさんのファンがついているので、集客も期待できる。となると、編成においても漫画原作が核になってくるのは必然になります。

www.oricon.co.jp

一方で、米国ソニー・ピクチャーズ・エンタテインメントの日本支社(以下ソニー・ピクチャーズ)も2015年に邦画の企画・製作を行う部門を立ち上げ、桐谷美玲主演の『リベンジgirl』が現在公開中です。

人事部エグゼクティブディレクターである島谷泰史氏も以下の記事で、「邦画製作に注力していく」と述べています。

www.isssc.com

しかし、邦画製作は東宝をはじめとする大手映画会社がしのぎを削っている状況で、加えて外資系映画会社であるワーナー・ブラザーズジャパンは、有名原作を積極的に実写化していくという独自のポジションを築いており、ノウハウも貯まっています。

そんな中で、ソニー・ピクチャーズが今後どのような戦略で邦画製作を行なっていくのかを予想していこうと思います。

 

ソニー・ピクチャーズの独自資産とは?

先ほど述べたように、邦画製作にはライバルが多いため、いかに他の会社と差別化するかが重要になってきます。

差別化には、他社にはマネしづらく、優位性を長期的に維持可能にする『独自資源』が必要です。そこで、ソニー・ピクチャーズの独自資源とは何か考えてみます。

ちなみに、独自資源の話をもっと掘り下げて知りたい方はこちらの本をどうぞ↓

白いネコは何をくれた?

白いネコは何をくれた?

 

ソニー・ピクチャーズの邦画製作における独自資源、それは米国ソニー・ピクチャーズ・エンタテインメント(およびコロンビア映画)が製作した名作映画の数々だと私は考えています。

オリジナル映画の企画・製作であれば、東宝をはじめとした大手映画会社と真正面からの勝負になり、人気原作の実写化であればワーナー・ブラザーズジャパンとの勝負になります。そもそも、漫画等の人気原作は各社で奪い合いの状況で、なかなか過去実績のない会社が映画化権利を取得をすることは難しい状況です。

 

であれば、人気原作を海外から引っ張ってくるのはどうでしょう?

ソニー・ピクチャーズは『タクシー・ドライバー』『クレイマー・クレイマー』『スタンド・バイ・ミー』等、日本をはじめ世界中で知られている名作を製作した実績があります。これら米国ソニー・ピクチャーズが製作した名作を日本向けに邦画としてリメイクするのです。

 

Shall we ダンス?』『リング』等、日本で大ヒットしたオリジナル映画が海外向けにリメイクされたことはありましたが、その逆、つまり海外で大ヒットした映画を日本向けにリメイクすることは、今まであまりありませんでした。国内の映画会社はもちろん、アメリカに本社のあるワーナーブラザーズ・ジャパンもです。これは十分な差別化要因になり得ます。加えて、他社が日本支社を差し置いて米国ソニー・ピクチャーズ映画を日本向けにリメイクすることは難しいはず。

 

また、世界中で大ヒットした映画のリメイクなので、

・映画は脚本で大部分が決まると言われているが、オリジナル映画のプロットを流用できるため、脚本の外れリスクを下げられる

・元の映画に知名度がある場合、その映画のファンの流入が見込める

・同様の理由で話題になりやすい

ということが予想できます。「知名度がある原作が元となる」と言う意味では、人気マンガ原作の実写化と類似する部分がありますね。

 

以上のことから、日本で知名度のある洋画を日本の旬な俳優やスタッフでリメイクすることで、他の映画会社と差別化しつつ、往年の洋画ファンと若年層の両方を取り込むことができるのではないでしょうか?

 

ソニー・ピクチャーズの今後のラインナップは?

さて、ここで現在情報が公開されているソニー・ピクチャーズのラインナップを見てみます。

現在公開中の『リベンジgirl』は原作小説とのメディアミックス作品でしたが、次に公開が控えているのは『50回目のファーストキス』。脚本・監督に『銀魂』の福田雄一監督、主演に山田孝之長澤まさみというビッグな作品ですが、このタイトル、何か聞き覚えがありませんか…?

 

ん…?

もしかして…?

 

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そうなんです!実は米国ソニー・ピクチャーズ(正確には傘下のコロンビア映画)が製作に参加し、全世界で200億円の興行収入を記録した大ヒットラブコメディ『50回目のファーストキス』の日本リメイク作品なのです!

まさに、先ほど述べた日本で知名度のある洋画を日本の旬な俳優やスタッフでリメイクした作品なのです!

おそらく、ソニー・ピクチャーズは、この『50回目のファーストキス』の日本リメイクが成功すれば、今後も同様のリメイク作品を製作していくと思います。そういう意味で非常に重要な作品と言えるでしょう!

 

最後に 

実は、米国ソニー・ピクチャーズ映画の日本向けリメイクにはもう1つ大きなメリットがあります。それはオリジナル映画のソフトや配信に関する売上が伸びる可能性が高い、ということです。

事実、人気マンガ原作の映画では、映画公開の効果で原作が売れることが多く、映画化・アニメ化された『寄生獣』では、20年以上前のマンガであるにもかかわらず、アニメ化・映画化で350万部増刷していますし、人気少女マンガで本田翼・東出昌大主演で実写化された『アオハライド』では、映画化前の45万部から、映画化後の最終巻では初版72万部と大きく伸びています。

今回であれば、オリジナル版『50回目のファーストキス』のDVD・Blu-ray販売売上、テレビ放映権やVOD配信権等の売上upが見込めるのではないでしょうか。

 

話が少し逸れますが、個人的には『シン・ゴジラ』も、アメリカ映画が得意な「王道モンスターパニック映画」を日本向けにアレンジした作品とも捉えられると思っています。 

アメリカであれば軍人の主人公が協力してモンスターと戦うシーンがメインになりますが、日本独自の多層レイヤー化した政治部分をピックアップし、ブラピ主演の『マネー・ボール』のような『言葉のアクション』で魅せるという意味で、「王道モンスターパニック映画」の日本的魅せ方の一つの解を観た気がしました。

同じことが、米国ソニー・ピクチャーズ映画の日本向けリメイクでも実現できるのではないかと期待しています!

ちなみに、これを機に米国ソニー・ピクチャーズのことが知りたい方は以下の本がオススメです(日本人で米国ソニーピクチャーズ社長になった方の本)↓

ゴジラで負けてスパイダーマンで勝つ: わがソニー・ピクチャーズ再生記

ゴジラで負けてスパイダーマンで勝つ: わがソニー・ピクチャーズ再生記

 

要は今後、ソニー・ピクチャーズには要チェックということです(雑)。『50回目のファースト・キス』のリメイク、早く観たい!

 

リベンジgirl

リベンジgirl

 

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マンガ『四月は君の嘘』の魅力分析とアニメ化のメリット・デメリットを考察する

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はじめに

こんにちわ、胆石クラッシャー(@ev20405)です。

2012年マンガ大賞ノミネート、2013年講談社漫画賞少年部門を受賞した、新川直司先生の人気マンガ『四月は君の嘘』。アニメ化、実写映画化までされた人気作です。

私はもともと新川先生の作品が大好きで、『四月は君の嘘』以外にも『さよならフットボール』、現在連載中の『さよなら私のクラマー』もコミックスを集めています。

そんな私が『四月は君の嘘』のアニメを見まして、アニメ化にはメリット・デメリットがあるな〜と感じました。そこで今回は、マンガ『四月は君の嘘』の魅力を分析し、それがアニメ化によってどう変化したかを考察していきます。

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案件が炎上したときにやるべき5つのこと

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はじめに

こんにちわ、胆石クラッシャー(@ev20405)です。

私は普段、ソシャゲ用イラスト制作を行うベンチャー企業でディレクターを務めております。いわゆる受託の制作会社です。

制作会社で避けては通れないのが「案件の炎上」ですよね。炎上した案件を消化するために人を追加してさらに混乱して…つらいですよね

そこで、今回は案件が炎上した際にやるべきことを整理しました。

ソーシャルゲームイラストの例で書いていきますが、業界問わない汎用的な問題解決手法として使えると思います。

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99%の制作会社はサービス力を磨け!

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はじめに

こんにちわ、胆石クラッシャー(@ev20405)です。

私は普段、ソシャゲ用イラスト制作を行うベンチャー企業でディレクターを務めております。いわゆる受託の制作会社です。

さて、制作会社はそれこそ大小星の数ほどありますが、最近どうやって他社と差別化するか?ということについて考えるようになりました。

自分で調べるうちに、世の中の99%の制作会社は差別化のためにサービス力を磨くべきだ!という結論に達しました。

今回は、なぜ99%の制作会社はサービス力を磨くべきなのか?ということについて書いていこうと思います。

 

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『君の名は。』のプロデューサー川村元気氏が語る企画術

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はじめに

こんにちわ、胆石クラッシャー(@ev20405)です。

少し前に、『君の名は。』のプロデューサーである川村元気さんが登壇するイベントに参加しまして、そこで川村さんの企画に関するお話を聞くことができました。

今回はそのお話をベースに、ヒットメーカーである川村さん独自の企画術について書いていこうと思います。

 

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